一人暮らしの初期費用はいくらかかる？費用の内訳や相場・安く抑える節約術も徹底解説！

一人暮らしを始める時「初期費用はいくらくらいかかるの？」「引越し費用の目安は？」と悩む方は多いのではないでしょうか。

賃貸物件の契約には敷金や礼金、仲介手数料、火災保険料など、さまざまな費用が発生します。

本記事では、一人暮らしの初期費用について、相場から内訳、さらには費用を抑える具体的な方法まで詳しく解説！これから新生活を始める方が、無理なく理想の暮らしをスタートできるよう、ぜひチェックしておきたい情報をまとめました。

「思っていたより高かった」「何にどれくらいかかるのか分からない」といった不安を解消し、計画的に一人暮らしの準備を進めていきましょう。

一人暮らしに必要な初期費用の相場はどれくらい？目安をチェック

一人暮らしを始める際には、賃貸契約の初期費用だけでなく、引越しや家具・家電の購入など、さまざまな出費が発生します。

トータルでどれくらいの費用を準備すればよいのか、まずは全体像を把握しておきましょう。

一人暮らしの初期費用の平均相場は家賃の4ヶ月～6ヶ月分

賃貸物件の初期費用の相場は、一般的に家賃の「4ヶ月～6ヶ月分」とされています。たとえば家賃5万円の物件なら、20万～30万円程度の初期費用がかかる計算です。

この費用には、後ほど解説する敷金や礼金、仲介手数料などが含まれており、契約時に一括で支払うのが原則となります。

実際に初めて賃貸物件を契約する際は、不動産会社から見積もりをもらい、どの費用が発生するのか項目ごとに確認することが重要です。家賃の数ヶ月分が必要となることを見越して、事前に余裕のある予算設定をしておきましょう。

引越しにかかる費用は約3万～13万円

一人暮らしの引越し費用は、荷物の量や移動距離、時期によって大きく変動します。単身者の場合、平均的な相場は「3万～13万円」程度です。

引越し費用に影響する主な要因として、以下が挙げられます。

• 荷物の量（段ボール数や大型家具・家電の有無）
• 移動距離（同一市内か県外かなど）
• 引越し時期（繁忙期シーズンは通常の1.5倍～2倍）
• 曜日や時間帯（土日祝日や午前中は割高）

費用を抑えるには、繁忙期を避けたり、複数の引越し業者から相見積もりを取ったりすることが効果的です。また、荷物が少ない場合は、レンタカーを利用して自分で運搬するという方法もあります。軽トラックやバンを借りれば、引越し費用を大きく節約できるでしょう。

家具・家電購入にかかる初期費用は約10万～20万円

一人暮らしを始める際、最低限必要な家具・家電をそろえるのに約「10万～20万円」かかるのが一般的です。自分のライフスタイルに合わせて買うものをリストアップしましょう。

一人暮らし用に必要な家具・家電の相場は以下のとおりです。

• 冷蔵庫（100L以下）：2万～5万円
• 洗濯機（5kg）：3万～5万円
• 電子レンジ：1万～2万円
• 炊飯器：1万～2万円
• テレビ：2万～4万円
• テレビ台：5,000円～2万円
• ベッド：2万～3万円
• テーブル：5,000円～1万円
• ソファ：1万～2万円
• カーテン（1セット）：5,000円～1万円
• 寝具一式：1万～2万円　など

これらに加えて、掃除機やドライヤー、調理器具、食器類など、日常生活を送るうえで必要な道具もそろえる必要があります。すべて新品で購入すると高額になるため、リサイクルショップやフリマアプリ、家電レンタルサービスなどを利用することも検討してみましょう。実家から持ってこられる家具・家電がないかも家族に相談してみるのも大切です。

【項目別にチェック】一人暮らしの初期費用の内訳を徹底解説！

一人暮らしで必要な初期費用は、さまざまな項目で構成されています。それぞれの費用がどのような役割を持ち、なぜ必要なのかを理解しておくことは大切です。

ここでは、初期費用の主な内訳について詳しく解説します。

敷金【家賃の0ヶ月～2ヶ月分】

敷金とは、大家さんに預けておく「保証金」のようなお金です。相場は家賃の0ヶ月～2ヶ月分で、最近では「敷金なし」の物件も増えています。

敷金の特徴として、以下の点が挙げられます。

• 退去時に原状回復費用を差し引いた残額が返金される
• 通常の使用による経年劣化は入居者の負担にならない
• 敷金なしの物件では、別途クリーニング費用が請求される場合がある

敷金はあくまで大家さんに預けるお金であり、契約内容に基づいて精算されるものです。トラブルを避けるためにも、契約時に返還条件や使途を明確に確認しておくことが大切です。

礼金【家賃の0ヶ月～2ヶ月分】

礼金は、その名の通り大家さんに対して「お礼」として支払う初期費用です。昔からの慣習で、退去時に返金されることはありません。相場は家賃の0ヶ月～2ヶ月分ですが、地域や物件によって大きく異なります。

近年では「礼金なし」の物件も増えている一方、人気エリアや新築物件では高めに設定される傾向があります。礼金は返金されない費用のため、できるだけ出費を抑えたい方は「礼金なし」の物件を中心に比較してみるのがおすすめです。

仲介手数料【家賃の1ヶ月分+消費税が上限】

仲介手数料は、物件の紹介や契約手続きをサポートしてくれた不動産会社に支払う成功報酬です。法律では「家賃の1ヶ月分+消費税」が上限と定められており、それが一般的な相場とされています。

近年では「仲介手数料半額」や「無料」とする不動産会社も増えてきました。特に、物件の管理も同じ会社が行っているケースでは、中間マージンが発生しないため、手数料を抑えられる可能性があります。初期費用をできるだけ抑えたい場合は、こうした物件を優先的に探してみるのもひとつの方法です。

前家賃【日割り家賃+翌月分】

前家賃とは、入居月の日割り家賃と翌月分の家賃を事前に支払う費用です。入居日によって金額が変わるため、初期費用の総額に大きく影響する点に留意しておきましょう。

前家賃の計算例（家賃8万円、6月15日入居の場合）

• 6月分（日割り）：8万円÷30日×16日＝42,667円
• 7月分（満額）：80,000円
• 合計：122,667円

月末近くに入居すれば日割り家賃は少なくなりますが、すぐに翌月分の支払いが必要になるでしょう。逆に月初に入居すると、初期費用は高くなるものの、次の家賃支払いまで余裕ができます。

不動産会社によっては、入居者の負担を軽減するために「翌月分の家賃は入居後に支払えばOK」といった柔軟な対応をしてくれることもあります。まずは相談してみましょう。

火災保険料【2年間で1.5万～2万円】

火災保険料は、火災・水漏れ・盗難などの万が一のトラブルに備えるための費用です。法律で義務付けられているわけではありませんが、多くの賃貸物件では契約条件として加入が求められます。通常は不動産会社が指定する保険に加入しますが、物件によっては自分で保険会社を選べるケースもあります。保険の補償範囲（家財など）もしっかり確認しておくと安心です。

保険料の相場は、2年間で1.5万〜2万円程度。契約更新時には再度支払いが発生するのが一般的です。

初期家賃保証料【家賃の0.5ヶ月〜1ヶ月分】

近年、連帯保証人の代わりとして「家賃保証会社」の利用を必須とする物件が増えています。初期家賃保証料は、この保証会社を利用するために支払う費用で、相場は家賃の0.5ヶ月〜1ヶ月分程度です。また、保証料を月額で支払うタイプ（家賃の1〜2％）もあり、物件や保証会社によって契約内容は異なります。

保証会社は、家賃滞納時の立替払いや、退去時の費用トラブル対応などを行う役割を担っており、借主と貸主の間に立つ存在として、多くの賃貸契約で欠かせないサービスとなっています。

鍵交換代【1.5万～2万円】

鍵交換代は、新生活を安全にスタートするために必要な初期費用のひとつです。防犯上の理由から、前の入居者と同じ鍵を使い回さないことが推奨されており、交換費用は入居者が負担するのが一般的です。費用の相場は1.5万～2万円程度とされています。

なかでもディンプルキーなど防犯性能の高い鍵は、通常の鍵より費用が高くなる傾向にありますが、防犯対策として非常に効果的です。特に女性の一人暮らしや都市部での生活では、安心して暮らすためにも重視したいポイントといえるでしょう。

オプション料金【数千円～数万円】

オプション料金には、室内消毒や24時間サポートサービスなど、物件によってさまざまなサービスが含まれていることがあります。

主なオプションサービスには以下のようなものが挙げられます。

• 室内消毒費用：1万～3万円ほど
• 24時間安心サポート：1.5万～2万円ほど（2年間）
• 簡易消火器：5,000円～1万円ほど　など

これらは生活の安心や快適さを高めるためのものですが、本当に自分に必要なサービスかを見極めることが重要です。契約前に「必須の費用なのか、任意で外せるのか」を必ず確認しましょう。

家賃6万円・共益費5,000円で一人暮らしを始める初期費用シミュレーション！

実際に一人暮らしを始める際、初期費用がいくらかかるのか具体的にイメージできるよう、家賃6万円、共益費（管理費）5,000円の物件を例にシミュレーションしてみましょう。

【想定条件】

• 入居日：4月15日
• 家賃：60,000円
• 共益費：5,000円
• 敷金・礼金：各1ヶ月分
• 仲介手数料：1ヶ月分+消費税
• 火災保険料：2年間で18,000円
• 初期家賃保証料：家賃の0.5ヶ月分
• 鍵交換代：18,000円

このシミュレーションでは、初期費用の合計は約35万円となりました。これは家賃（共益費込みで6.5万円）の約5.4ヶ月に相当します。

この金額に加えて、引越し費用（例：5万円）と家具・家電購入費用（例：10万円）がプラスでかかることを想定すると、合計で50万円程度のお金を用意し、予算を立てておくと安心だということが分かります。

一人暮らしの初期費用を賢く抑える7つの方法！注意点も解説

まとまったお金が必要になる一人暮らしの初期費用。いくつかのポイントを知っておくだけで、負担を大きく減らすことが可能です。

ここでは、実践しやすい7つの節約方法を、注意点と合わせて解説します。

1.  敷金・礼金ゼロの物件を狙う

敷金・礼金がかからない「ゼロゼロ物件」は、初期費用を大幅に抑えられる魅力的な選択肢です。たとえば、敷金・礼金がそれぞれ1ヶ月分かかる家賃6万円の物件と比較すると、合計で12万円の節約になります。ゼロゼロ物件は、物件検索サイトで条件を絞って探すのがおすすめです。

ただし、敷金がない物件では、退去時に別途クリーニング費や修繕費が請求されるケースがあります。また、短期解約に違約金が設定されていたり、家賃が周辺相場よりやや高めに設定されている可能性もあるため、契約条件や周辺相場との違いを事前にしっかり確認しておくことが大切です。

2. 仲介手数料ゼロ・半額物件を探す

仲介手数料は家賃1ヶ月分+消費税が上限のため、ここを「ゼロ」あるいは「半額」に抑えられれば、一人暮らしの初期費用を大きく節約できます。

仲介手数料を抑える方法として、具体的には以下のような方法があります。

• 物件検索サイトで「仲介手数料無料」の条件で検索
• 不動産会社が管理している物件を狙う
• 「仲介手数料無料」などのキャンペーン期間を利用

さらに、契約前に交渉すれば、仲介手数料の割引に応じてもらえることもあります。希望の物件が見つかったら、一度相談してみるのがおすすめです。たとえば「いくつかの物件で迷っている」「あと少し安くなれば契約したい」など、自分の立場を伝えることで交渉がスムーズに進む可能性もあります。

3. フリーレント物件を活用する

一定期間の家賃が無料になる「フリーレント」は、初期費用の節約に非常に有効です。数週間から1ヶ月～2ヶ月程度の家賃が無料になることもあります。

ただし、多くの物件では「1年以上の入居が条件」「フリーレント期間中の解約不可」などの契約ルールが設けられています。これらに違反した場合は、違約金が発生する可能性があるため、短期で引越す予定がないか慎重に検討しておきましょう。

4. 繁忙期シーズンの引越しを避ける

賃貸市場には「繁忙期」と「閑散期」があり、引越しのタイミングを選ぶことで、初期費用を抑えることが可能です。

閑散期は物件の選択肢が豊富で、大家さんも条件交渉に応じやすい傾向があります。さらに、引越し業者の料金も比較的安く設定されるため、トータルでの初期費用を抑えやすくなります。一方、繁忙期は入居希望者が集中するため、家賃や初期費用の交渉が難しくなることも。競争率が高まることで、希望物件がすぐに埋まってしまうケースも少なくありません。

可能であれば、引越し時期をずらして閑散期を狙うことで、初期費用の大きな節約につながるでしょう。

5. 引越し業者を決める際は必ず「相見積もり」を取る

引越し費用は業者によって大きく異なるため、必ず複数社から見積もりを取ることが重要です。相見積もりにより、適正価格を把握でき、交渉の材料にもなります。

相見積もりを取る際のポイントは以下のとおりです。

• 3つ以上の会社から見積もりを取るのがおすすめ
• 同じ条件で比較する（日時、荷物量、オプションなど）
• オンライン一括見積もりサービスを活用する

見積もり時は、不要なオプションサービスはなるべく断り、必要最小限のプランを選ぶことで費用を抑えられます。また、平日や午後便を選ぶと、さらに安くなる可能性があります。

6. 初期費用の分割払いを検討する

まとまった資金の準備が難しい場合は、初期費用の分割払いを検討するのもひとつの方法です。最近では、分割払いに対応する不動産会社が増えてきました。

分割払いを利用する方法には、主に次の2パターンがあります。

• クレジットカードを使って、分割払いやリボ払いで初期費用を支払う方法
• 不動産会社が提携している信販会社のローンプランを利用する方法

ただし、分割手数料や金利が発生するため、トータルの支払額は増加するでしょう。無理のない返済計画を立て、本当に必要な場合のみ利用することを推奨します。

7. 不要なオプションサービスはきっぱり断る

室内消毒や24時間サポートなどのオプションサービスは、契約時にまとめてすすめられることが多く、断りづらい雰囲気があるかもしれません。しかし、本当に必要なのかどうかを判断し、不必要と考えたらきっぱり断ることが大切です。

不要なオプションを外すだけで、合計金額を抑えられるケースは少なくありません。

初期費用だけじゃない！一人暮らしの月々の生活費はいくら？

一人暮らしを始める際は、初期費用だけでなく、毎月発生する生活費についても把握しておくことが重要です。2024年度の総務省「家計調査」によると、民間のアパートやマンションに住む単身世帯の月々の生活費は、平均で「187,628円」となっています。

主な生活費の内訳は以下のとおりです。

出典：総務省統計局「家計調査結果＜用途分類＞1世帯当たり1か月間の収入と支出第8表」

生活費を抑えるコツとして、自炊を心がける、省エネを意識する、格安SIMを利用するなどの工夫があります。また、家計簿アプリを活用して支出を把握することも大切です。

初期費用を準備する際は、当面の生活費（最低でも2ヶ月〜3ヶ月分）も加えた金額を目標に貯金しておくと、入居後も慌てることなく、心に余裕を持った新生活をスタートできるでしょう。

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まとめ

一人暮らしの初期費用は、賃貸契約で家賃の約4ヶ月～6ヶ月分、引越しで約3万～13万円、家具・家電購入で約10万～20万円と、トータルで50万円以上かかることも珍しくありません。

しかし、本記事で紹介した方法を活用すれば、初期費用を大幅に抑えることが可能です。敷金・礼金ゼロの物件やフリーレント物件を探したり、仲介手数料の安い不動産会社を選んだり、繁忙期を避けて引越ししたりと、さまざまな工夫ができます。

初期費用の内訳を理解し、不要なオプションは断る勇気を持つことも大切。また、引越し業者は必ず相見積もりを取り、最適なプランを選びましょう。

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初めての一人暮らしは不安も多いかもしれませんが、しっかりと準備をすれば、理想の新生活をスタートできるはずです。この記事を参考に、計画的に準備を進めていきましょう。